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好色二代男

彼岸参りの女不思議
二王門お出る時、四十三四と見えし女房、地無しの古著物に、金入りの帯して、仲間らしき者につぎつぎの袋持たせて行くに、袖乞数多著きける、袋の口明けて、田楽串お一把づゝやつて通る、貰ひながら、竈は無しと笑ふ、