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花街漫錄

吉原百膳
吉原百膳とは、いはゆる二の膳もそはりて二百膳あり、こと〴〵く春正蒔絵(○○○○)にて、下絵は狩野氏〈養卜法眼と雲〉の筆也、おの〳〵十人前づゝ持伝へて、ことゝあるおりからは、いづれの家にも持出て、用いしならひ也しかば、いつとなく吉原百膳とぞいひならしける、