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源氏物語
三十五/若菜
うへのきぬの色々けぢめおきて、おかしきかけばんとりつゞきて、ものまいりわたすおぞ、しも人などはめにつきて、めでたしとはおもへる、尼君のおまへにも、せんかうのおしきに、あおにびのおもておりて、さうじものお参るとて、めざましき女のすぐせかなと、おのがじゝはしりうごちけり、