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宗五大草紙

人の相伴する事
一相伴の人により膳の替事、殿中にては、公方様摂家大臣門跡皆御四方、公卿は三方、摂家大臣門跡の御相伴の時は、武家の御相伴衆はなし、御配膳も役奏とて、殿上人御みやつかひ候、武家の御相伴の時は、公方様御前四方、公家大中納言三方、武家は足付、御配膳御供衆、又長老の御相伴時は、公方様にも御とぎは、ぬり折敷御わんにて候、長老同前、〈○中略〉又善法寺殿被出候時は、殿上人のごとく三方にて候間、飯湯づけともにかはらけ、内々にて又かはり候、武家へ参会之事、細川殿、畠山殿、山名殿、一色殿、赤松殿、大内殿、右馬頭殿、土岐殿、武田殿、金仙寺殿、大名の内衆には上原豊前、波々伯部、多賀豊後、陶、間田、杉、浦上など所にて見及候つる、各参会の所へ公家衆飛鳥井殿、藤中納言殿、御出候事候し時、三方にて御膳お調参候へば、殊外御斟酌にて、各のごとく足付にて御参候つる、又あつかひもなくこなたより足付に拵候ても参り候し、