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貞丈雑記
七/膳部
一たかつきと雲は、食物おもるかはらけの下に、わげ物の輪お置たるお雲也、つきと雲は坏の字也、土器茶碗などの類お、すべてつきと雲也、かわらけの下には輪お置て、坏お高くする故、たかつきといふ也、大草流の書に、式三献の折敷高つき也とあるは、右の土器の下にわげ物お置く事也、今時 如此なる物お、木にて作りて高坏と雲も、かわらけの下にわげ物の輪お置て、高くしたる形おまなびて作り出したるなり、