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今昔物語
二十二
高藤内大臣語第七
今昔、〈○中略〉良門の内舎人の御子に高藤と申す人御けり、〈○中略〉庇の方より遣戸お開て、年十三四許有る、若き女の薄色の衣一重、濃き袴著たるが、扇お指隠して、片手に高坏お取て出来たり、〈○中略〉高坏折敷お居て、坏に箸お置て持来たる也、