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類聚名物考
調度六
飾瓶子(○○○) かざりへいじ
常の瓶子は銀錫にて作る、柄と口との有るもあり、多く普通のはなし、口のみなり、堂上方にては平常に瓶子お用いられて、銚子お用いられず、此外に飾瓶子あり、はれの時儀式には一対置物とす、酒入ず、木にて作りて、箔おおして、鳳凰桐雲などお極彩色とす、口おば絹にてつゝみて、同色の平紐にても口おくゝり、又は組糸にても口おむすぶ也、高さ大かた二尺ばかりなり、禁裏御棟上の飾瓶子お見しに、籠にて作り、上お張てえどり、高さ三尺余り有りし、