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一話一言
三十八
後水鳥記
文化十二のとし乙亥霜月廿一日、江戸の北郊千住のほとり、中六といへるものゝ隠家にて、酒合戦の事あり、〈○中略〉白木の台に大杯おのせて出す、そのさかづきは、
江島盃〈五合入〉 鎌倉盃〈七合入〉
宮島盃〈一升入〉 万寿無疆盃〈一升五合入〉
綠毛亀盃〈二升五合入〉 丹頂鶴盃〈三升入〉
おの〳〵その杯蒔絵なるべし〈○下略〉