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倭訓栞
前編十/佐
ざる いがきおいふは、笊籬の音也といへり、和名抄に、むぎすくひと訓じ、下学集には、さうりいがきと注せり、甲斐のあたりには、いざるともいふなり、西国にては、さうけ、美濃、尾張にては、しやうけといへり、是も笊の笥(け)といへるなるべし、山城にてざるといふは、四角に組たる籠なり、