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続近世奇人伝

雇人要助
花顚因にいふ、〈○中略〉予がしたしき人、銅にて作りし三つ套の鍋、木椀、磁器、酒器、箸などお片荷とし、味噌、塩、醤油、米、酒などお又片荷にしたるものお作り、檐厨と名づけて、春秋山野遊行に携へ興ぜしが、此大火〈○天明八年〉に、東山に遁れてあるとき、きて行訪ひしが、此たびは此檐厨にて、十七人心よく凌たりと話せり、