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雲萍雑志

飯釜(○○)の賛に、万鎰に募るの勤めにおけるや、明けくれいとま明なければ、飲食に乏しからず、人の世にある是とひとし、此ものゝ徳たる、孝に鐺底の焦お削りて、冥理に湯の粉の洗ひながしお捨てず、驕はわづか茶飯に酒の半椀お加へ、倹はいまねく大根葉割麦の粮お守れり、日日に琢磨の功成りて、ひかり家内の繁栄おてらす、