[p.0307]
東雅
十一/器用
鍑さがり〈○中略〉 さがりとは下也、その下げて懸くべきおいふなり、〈釜鍑の属、今も方俗によりて、其制おなじからず、古の制の如き、猶詳にすべからす、今に依りて雲はんには、釜は俗にははがまといふ物の如くにて、鍑は茶釜といふ物の如くにして、懸くべき者おいふなるべし、されど釜に似て大口ならんものといふなれば、即今塩おやきぬる物の如くなるおいふに似たり、〉