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瓦礫雑考

五徳〈三徳 八徳〉
鉄器に五徳といふも利用なること五つあるなるべし、〈こは足三つありて、、上下左右共に用べければ、五徳と名づくる歟、〉さて五徳はいつのころより始りけん、近くは林氏が節用集などにも洩たり、古へはあしがなへ、あしなべなどありて、今の五とくはなしと見えたり、後世あしがなへ、あしなべなどは、次第に不便利なる事に成て、脚おば別に分ちて作り出しものなるべし、〈○中略〉五とくといふ名はいと後の名なり、〈○中略〉但し絵にはふるくもまさしく鉄輪(かなわ)おかきたるあり、