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宝蔵

摺鉢
もの有、たまにあらず、石にあらず、かはらにあらず、其形富士おあふのけたるに似たり、其声車のとゞろくがごとく、雷のわたるににたり、つねにかまかくになれて、世にたやすきやうにおもはるゝといへども、王公も此やしなひおまたずといふ事なく、もつとも精進一大事の味お調ぜるにこそ、