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源氏物語
六/末摘花
けうそくおおしよせて、うちかけて、御びんぐきのしどけなきおつくろひ給、わりなうふるめきたるきやうだい、からくしげ、かかげのはこなどとりいでたり、さすがにおとこの御具さへ、ほの〳〵あるお、ざれておかしとみたまふ、〈○中略〉絵などかきて、色どり給、よろづにおかしうすさびちらし給けり、我もかきそへたまふ、髪いとながき女おかきたまひて、はなにべにおつけてみたまふに、かたにかきてもみまうきさましたる、わが御かげのきやうだいにうつれるが、いときよらなるおみ給て、〈○下略〉