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梅窻筆記

七月七日、二星の影おうつすとて、手洗お設が、普通のならひにて、夫木集の歌にも、 聞ばやな二つのほしの物語たらひの水にうつらましかば
とあれど、知信記、天承二年七月七日、夜有乞功奠事、下官依為行事著束帯参宮、供奉奠物、〈中略〉東机未申角居御鏡一面、〈開蓋〉とありて、鏡おもて手洗にかへたり、今も手洗より鏡お用ゆるがしからん、