[p.0387][p.0388]
歷世女装考

櫛おかんざしともいひし事是はむかし梅壼斎宮にて〈俗にいふおものいみ〉伊勢へ下り給ひし時、別れの櫛とて、帝御てづから、斎宮の御頭へさし玉ひし、むかしの櫛のはしお〈木櫛お定式とす〉かきとりて、歌にそへ玉ひたる也、