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建礼門院右京大夫家集

やしまのおとゞ〈○平重盛〉とかや、このごろ人はきこゆめる、その人の中納言ときこえしころ、五節にくしこひきこえたりしおたぶとて、くれないのうすやうに、あしわけおぶねおむすびたるくしさしたるが、なのめならぬに、かきておしつけられたりし、蘆分のさはる小舟にくれないのふかき心およするとおしれ〈○返歌略〉