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栄花物語
三十八/松の下枝
斎宮には、当代〈○後三条〉の女二宮〈○俊子〉いさせ給へりつる、九月〈○延久四年〉にくだらせ給ふ、あはれなることどもおほかり、大極殿にて、わかれの御くし(○○○○○○○)などのほど、いとあはれなり、御ぐしあげさせ給ひて、いとかう〴〵しくえたてゝおはします、