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願掛重宝記
高尾稲荷の社
永代橋西詰に高尾稲荷の赴あり、此祠に詣て頭痛平愈の願がけおするに、平愈する事速なり、願がけおなす時に、小き櫛お一枚祠の内より借受、朝夕高尾大明神と祈り髪おなで付るなり、病気平愈の後、外に新に櫛お一枚添へ社へ奉納するなり、頭痛に限らず、すべて髪の毛の薄き人、頭痛のたぐひ、あたまの煩ある人、願がけして其験うたがひなし、