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守貞漫稿
十二/女扮
銀釵〈○図略〉此紋の花も種々有之、蓋簪形は是お専とす、上輩下婢ともに有之ども、下輩の専用とす、又此丸よりは小形なるもあり、
御殿女中の簪に、右の銀簪其他も用ふれども、用之は希也、多くは耳掻なし、大略此図の耳掻お除き去りたる如き銀の髪掻お、筥せこと雲、懐中囊に刺納て持之、頭には笄のみの者お専とすと思ひしが、夫も誤にて、形は種々あれども、大略左の如きお髻辺髷の内に差す、故に他には見へ易からず、 銀釵、形種大小不同、〈○図略〉