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元禄曾我物語

海なふて生魚絶えぬ都かな日数消行ての後、源右衛門、剣術功者のよし、誰れいひふるゝともなしに、家中へばつと其沙汰聞へて、額に鑷子おあて、鬢に伽羅お引程の若い者ども打より、心安だての師匠にたのみ、〈○下略〉