[p.0466]
古事談
二/臣節
惟成為秀才、雑色之時、花消遥に一条一種物しけり、惟成には飯お充たり、而長櫃に飯二外居、雞子一折櫃、搗塩一盃納之て、仕丁に令担て取出之、人々感声喧々、其夜与妻臥て手枕入て探に、下髪皆切之、此時驚問処、其時太政大臣と申人、御炊に交易而、其長櫃仕丁して令担出雲々、件妻敢無歎愁之気常咲雲々、