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春色梅児誉美

十四出
〈仙女香といふおしろい(○○○○○○○○○○)お手にもちしふり袖しんぞう青梅〉 〈青〉女娘(めなみ)とふちよつと来な、十才ばかりの禿(かむろ)、 〈禿〉なんざいますえときたる 〈青〉あのおめへ、この白粉おやるから、毎日顔へすりこみな、そうすると、此おしろいは能薬がはいつているから、顔のこまかい腫物が治るよ、〈○下略〉