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都風俗化粧伝
中/化粧
白粉おする傅
額、頬、鼻なんど、初より付おきて、それお延さんとするが故に、〈○中略〉白粉め乾きかたまりて延がたく、光沢お失ひ落付ぬものなり、隻一所づゝ指に付て段々と延し、よく白粉の行わたりたる時、眉(まゆ)刷毛(はけ)に水お少、し付て、軽くつかふこと、ていねいに幾たびも刷べし、如此すれば、白粉よくのびて、光沢お出すもの也、兎角眉作(まゆはけ)のつかひやう数すくなければ、白粉うきてよろしからず、