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栄花物語
八/初花
御前に扇おほく候中に、蓬萊つくりたるお、はこのふたにひろげて、日かげおめぐりて、まろめおきて、そのなかにらてんしたるくしどもお入て、しろひ物(○○○○)などさべいさまにいれなして、おほやけざまにかほしらぬ人して、中納言の君の御つぼねより右京の君のおまへにといはせて、さしおかせつれば、〈○下略〉