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栄花物語
十一/蕾の花
かくて中宮〈○三条后藤原好子〉も、たゞにおはしまさねば出させ給て、〈○中略〉つち御門殿にはわたらせ給に、宮の御おくり物になにわざおしてまいらせんとおぼしけるに、〈○中略〉女房のなかには、おほいなるひわりごおして、しろい物たき物なとおぞ入て出し給へりける、