狂言記
一
えぼしおり
〈大名〉いそげ、やい藤六、えぼしはまづおりにやつたか、してえぼしかみなどゝいふ物は、ゆひつけぬ者は、えいはぬといふが、なにとした物であらふぞ、〈○中略〉 〈藤六〉いやその御事で御ざりますか、此筒の中に、びなんせき(○○○○○)が御ざりまする、所でおまへのおつむりへつけねばいはれませぬ、〈大名〉ふん、しらなんだ、さあ〳〵きてぬれ、〈○下略〉
〈大名〉いそげ、やい藤六、えぼしはまづおりにやつたか、してえぼしかみなどゝいふ物は、ゆひつけぬ者は、えいはぬといふが、なにとした物であらふぞ、〈○中略〉 〈藤六〉いやその御事で御ざりますか、此筒の中に、びなんせき(○○○○○)が御ざりまする、所でおまへのおつむりへつけねばいはれませぬ、〈大名〉ふん、しらなんだ、さあ〳〵きてぬれ、〈○下略〉