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嬉遊笑覧
一下/容儀
びんつけといふは、上にいへる伽羅油なり、故に是も下村などの油の紙袋には、今もきやらの油と記したり、箕山が色道大鑑、〈延宝六年の序あり〉びんつけは、花露、伽羅油お用ゆ、〈かたきもやはらかきも、なべて鬢付といふ、すき油などの名はなし、〉油は松脂煉は鬢枯てあしゝ、蠟ねりおよしとす、又鬢お梳る事お雲処に、油は木の実お第一とす、梅花これにつぐといへり、