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塵塚談

鬢附油頭髪へ附る多少の事、我等〈○小川顕道〉二十歳頃は、若男は堅き油お多くつけて結たり、其後は水髪といふて、油お少し附てゆひ、近歳は多くもなく、少しにもあらず附たり、この頃は卑賤の者には、油お少しも附ず、誠の水髪に成しも多し、