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続近世奇人博

松岡恕庵
恕庵松岡氏、〈○中略〉ある日奴僕お呼びて、蠟燭の屑おえり出して、是は某、これは誰に取らせよとわかち、すこしかたちあるお皆残し置れけるお、かたはらの人、今奴に蝋燭の屑お給ひしは、何事に候やと問、先生鬢つけの為也と答へらる、