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類聚雑要抄

蓋深 二寸四分 身深二寸六分
春囊形
総 旋子銀一両二分 銀一分三朱 番方 二寸 二寸 志あ銀二分 二い 一寸五分 旋子 建涌雲𣵛掘物 以太糸金萌之銀 萌長二尺五寸 香囊高五寸径五寸 内定 同形 開方銀三分 旋子 銀一両二分 銀頸長二寸 銀一両二分 帯二筋銀五両三分
開方鳥中〈より〉切〈天〉、上〈の〉内〈に〉懸金〈お〉付、下〈の〉内〈に〉筋金〈お〉立〈天〉、開時〈は〉身上〈お〉あふぐ、結時〈は〉伏之、蓋身料銀四十一両、関白相府仰雲、或説帳内跡方辻金物下打肱金、懸香囊雲々、是故殿所令為給也、如古令
伝歟、将又今案歟、不聞慥仰雲々、又説懸帳前簾句雲々、
同身に
鉢萌居


牙高二分、銀五両二分、
一輪高三分、厚一分、薄程
銀三両二分、
二輪高厚同前銀二両三分、
三輪高厚同前、銀一両一分、
鉢口径三寸八分、深二寸三
分、銀廿二両、
已上輪三口、鉢一口、間各二分、
用薫衣香時者、鉢〈に〉白物入之、
灯火時者鉢上〈に〉別油器居之、
如加目呂久呂〈に〉加良久利天廻
之、凡八所也、
類おいれざりしより、誰袖は楊枝さしと変、花袋は独楽となり、香貝はがら〳〵といふ物のやうになり、浮世袋は何とも名づけ難き物となりしにやあらん、浮世袋は少女の手すさびに縫しといふ証、
富士石〈延宝九〉衣配 女の童うき世袋や衣配り 友也
歳暮の句なれば、屠蘇袋の料に送るおいひし歟、
崑山集〈慶安四〉 花々のつぼみはうき世袋かな 作者不知〈○中略〉玉手箱〈延宝四〉 見れば気のうきよ袋や花袋 〈女〉香屋
前の句は花の香おふくみ、匂袋なるおいひし歟、後の句は香囊お二つ並べていひし歟、錄して後勘に備ふ、此ほかにも浮世袋の句あれども考証に便なし、故に略く、毛吹草附合指南に、袋、傘、弓、浮世、乞食と見えたれば、完永より浮世袋はあり、〈傘袋、弓袋、浮世袋、こじき袋と附合お教へし也、〉又世話尽〈承応三年〉同指南に、浮世、月蝕、巾着、戯女(うかれめ)と記す、承応より浮世巾着といふ物あり、浮世巾着は桔梗袋といふ物の類にはあらずや、浮世袋とは別物ないべし、