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諸艶大鑑

男かと思へばしれぬ人様
土手の下道にかゝり、観音堂の表門お壱町計北のかたへ行て、簾掛籠たる水茶屋あり、此内に入せけるに、数多はしたの女房こしもと御小袖おめしかへさせ、御手拭とり奉れば、又あるまじき若後家なり、