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筆の霊
後篇四十五
かせ杖
又手のごひのかせと雲名あり、其は井蛙抄六に、短冊お泉の水の中に吹入られ、手のごひのかせにかけて、とりあげなどして、見ぐるしかりけりとある是なり、其は今の常の手拭かけとは異状にて、 かくざまなる上の方に、かくる所ありて、軒などにつりさげ、下のかせの所に、手拭おまとひかけしなるべし〈○下略〉