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嫁入記
一御物行やうのしだい〈○中略〉 三ばん になひからびつ〈○中略〉
一になひからびつ(○○○○○○○)おほひの事、きぬたるべし、になひの事ながれに二はたばりに、あしのもとまでまはして、あしとおなじほどながさおするなり、ひらのかたは、きぬおよこにするなり、つまにおのとおる所お、すこしほころばすなり、ぬいはじめのもとに、とぢかは有べし、かはの程はつねの上下のとぢかはのほどなり、そめやう、そうはみづ色、すそおこくそむべし、くろ色なり、又一色にもくるしからず、多分はすそご也、もんおつくるには、何にてもいは木のかたちお用ゆべし、むもんにもする也、家のもんおも付、縫やうふせ縫也、すそおかやして縫べからず、たゞたちめのままおくなり、ちどりがけにしたるもよし、
一長からびつ(○○○○○)のおほひの事、これもになひに同事なり、ながきまでの違ひなり、