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拾遺和歌集
十六/雑春
亭子院京極のみやす所にわたらせたまうて、ゆみ御覧じて、かけ物いださせ給けるに、ひげこに花おこき入て、さくらおとぐらにして、山すげおうぐひすにむすびそへて、かくかきてくばらせたりける、 一条のきみ
木のまよりちりくる花はあづさ弓えやはとゞめぬ春のかたみに