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万宝鄙事記
三/火
火燵に火お入る事、灰は藁おたきたる灰お用ひ、炉のうちおふかく掘り、灰お四方にあげて、其くぼき所に熾火お入、おきのめぐりお灰にて埋み、中お埋まず、性よき炭火お朝うづめば、其夜まで減ず、夜うづめば、翌朝迄もきえず、但し風にあふ時は、はやくきえやすし、