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宝蔵


はゝきのしなはさま〴〵なれど、星の名にこそあやしけれ、酒掃は小学の始にして、王公よりしもつかた、庶人のこらに至るまで、入学ぶべき道とかや、ふせやにおふる名のうさになどよめるも、其名かよひて聞ゆるおや、猶初雪の朝、落花の夕こそ心づかひは有べけれ、君しらずばはねの名に、香箱などゝかざり合て、友まつやみぎりぞ興あなる、
はきちぎりちぎる友まつや月の宿
陋室雖磨有那馨(なんのかうばしこと) 任他塵(さもあらばあれ)芥積前庭 椶欄一本天然帚 風伯煤除日月櫺