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宝蔵

塵壺(ぢんこ)
おほくて見ぐるしからぬは、文車のふみ、塵塚のちりとは侍れども、文車にはおほからで、塵づかにのみつもれるはいかゞせん、此器も一座のちりづかなればとて、山もりならんは本意ならじ、塵や芥は払ふこそいみじけれ、とても払はゞ、此つぼよりはらはまほしきもの社あめれ、
塵にまぶしあくたにふれるむねの月
平生座右可随身 一箇器財適主人 可会可看老君道 漆和光矣匣同塵