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枕草子
十一
御経のことにあすわたらせおはしまさんとて、こよひまいりたり、〈○中略〉おはしましつきたれば、大門のもとに、こまもろこしのがくして、獅子こま犬おどりまひ、さうの音つゞみのこえに物もおぼえず、こはいづくの仏の御国などにきにけるにかあらんと、空にひゞきのぼるやうにおぼゆ、内に入ぬればいろ〳〵の錦のあげはりに、みすいとあおくてかけわたし、へいまん(○○○○)などひきたるほど、なべてたゞに此世とおぼえず、