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倭訓栞
前編十八/登
とばり 日本紀に帳およみ、古事記に幕およみ、和名抄に幌およみ、常に幔およめり、戸張の義也、今いふ暖簾の類也、雲のとばり、霧のとばりなどよむは、見たてたる也、とばりあげは褰帳おいふ、玉葉集に、今上御即位の時、大納言三位とばりあげつとめて、上階して侍りし時申つかはしける、
高みくら雲のとばりおかゝぐとてのぼるみはしのかひもあるかな