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空穂物語
楼の上之上
七月七日、いぬ宮御くしすまさせ奉り給とて、ろうの南なる山井のしりひきたるに、はまゆか水のうへにたてゝ、内侍かみもろともにおはす、それもすましためり、人もみえぬかたなれど、ほうせふ(○○○○)ひかせ給へり、