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類聚名物考
調度五
玉垂 たまだれ
玉垂は小簾といふべき枕こと葉なるお、後世にはそのまゝ簾の事とせり、古歌には玉垂の小瓶ともつゞけたれば、いかで小簀の事とはすべきお、すべて後世にはこの類多し、見し玉垂のうちぞゆかしきといふ歌お、小野小町が歌といへるは、その出る所つまびらかならず、拠とするにたらず、