[p.0859]
枕草子
十一
雪いとたかく降たるお、れいならず御格子まいらせて、すびつに火おこして、もの語などしてあつまりさぶらふに、少納言よ、かうろほうの雪はいかならんと、仰られければ、みかうしあげさせて、みす高くまきあげ(○○○○○○○○)たれば、わらはせ給ふ、人々も皆さる事はしり、歌などにさへうたへど、思ひこそよらざりつれ、猶此宮の人には、さるべきなめりといふ、