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源氏物語
五十/東屋
あきたるさうじお今すこしおしあけて、屏風のつま(○○○○○)よりのぞき給に、宮とはおもひもかけず、例こなたにきなれたる人にやあらんと思て、おきあがりたるやうだい、いとおかしうみゆるに、例の御こゝろはすぐし給はで、きぬのすそおとらへ給て、こなたのさうじはひきたて給て、屏風のはざま(○○○○○○)にい給ひぬ、