[p.0913]
弁内侍日記

廿二日〈○完元四年十一月〉今宵は帳台の心みなり、〈○中略〉常の御所の御障子の方は台盤所なり、女房だち袖おつらねていなみたり、なかに大宋の御屏風おたてたれども、ひきくて御所へ参る人々も、あなたの公卿どもにめお見合はすもまばゆくて、むかし女房のやうにいざりありきしもおかし、