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古今著聞集
十一/画図
弘高、地獄変の屏風(○○○○○○)お書けるに、楼の上より桙おさしおろして、人おさしたる鬼お書たりけるが、殊に魂入て見えけるお、みづからいひけるは、おそらくは我運命つきぬと、はたしていく程なくてうせにけり、六条宮、〈具平〉御堂に申給ひけるは、布障子の役などには、今は弘高おばめさるべからず、軽々なるべき事也、弘高聞て自愛しけり、此弘高は、金岡が曾孫、公茂が孫、深江が子也、