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伊勢集
上
長恨歌の御屏風、亭子院のかゝせ給て、所々よませ給ける帝の御手にて、紅葉ばに色見えわかでふる物はものおもふ秋の涙なりけり〈○中略〉
これはきさきにかはりて
しるべする雲の舟だになかりせば世おうみなかに誰かとはまし