[p.0931][p.0932]
古今和歌集
七/賀
さだやすの御子の、きさいの宮の五十の賀奉りける御屏風に、桜の花のちるしたに、人の花見たるかたかけるおよめる、 藤原のおき風
いたづらに過る月日はおもほえで花見てくらす春ぞすくなき もとやすのみこの七十賀の、うしろの屏風によみてかきける、 紀貫之
春くればやどにまづさく梅の花きみがちとせのかざしとそ見る
内侍のかみの、右大将藤原朝臣の四十賀しける時に、四季の絵かけるうしろの屏風にかきたりけるうた、
かすが野にわかなつみつゝ万代おいはふ心は神ぞしるらむ〈○以下略〉