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野守鏡

一心おすなほにして、心おすなほにせざる事、それ歌の心は、屏風おたつるに同じ、みなひきはへて一おりする所なければ、たつ事おえざるごとく、たゞすなほなる計にて、ひとおりの節なきは、彼大すゝき、其難おまねき侍るにや、